[LIVE] Work in Progress Vol.5＠吉祥寺シルバーエレファント

まさか3月に2回も吉祥寺に来ることになるとは…。

“Work in Progress”とはこういうイベントです↓

「東西テクニカルプログレバンドの共演再び」とのことですが、

東→黒沢ダイスケProgressive Band
西→Imaginary Friends

ですね。

まずは東の黒沢ダイスケProgressive Bandについて。
黒沢ダイスケさんという方は2004年の”Dream Theater Song Writing Contest”で2位を受賞された方でして、昨年発売されたヤングギター別冊「John Petrucci特集」にインタビューされちゃうぐらいの方なんですな。
もともとは軌道共鳴というバンドで活動していたようですが、最近はこのProgressive Bandの活動の方が多いようです。

そうそう、YouTubeでもDream Theaterのカヴァー動画を載せたりして、本家のメンバーからコメントをもらったりしてるぐらいなんですな。
※ちなみに昨年DT来日に合わせて公開された動画↓
※ジョーダン・ルーデスがコメントくれてたりしますｗ

この動画でベース弾いてる上田さんという方が今回のバンドでも弾いてらっしゃいます。
DTカヴァー動画を観る度に「なで肩ベーシストさん」と覚えていた(失礼!)のですが、この方がまぁ…(詳細は後述)

黒沢さんの話に戻りますが、この方、96という名義でゲーム・ミュージックの制作にも関わっており、最近そちらの作品を集めたBlack AlbumというCDも出していたりします。
※1曲だけLIGHT BRINGERのhibikiが参加していますね(^^)

さて、西のImaginary Friendsについてもご紹介。
ギターは大阪で活動する正統派ハードロックバンドCrying Machineのmashaさん。
Crying Machineは昨年秋にLIGHT BRINGERが東京・大阪でワンマンツアーやった時に大阪でオープニングアクトを務めたバンド。確かJaY君ラブリー加入のキューピッドになった方ですね。
ドラムが国産メロハーバンドDREAMSTORIAなどで活躍されている内田伸吾さん。
DREAMSTORIAは2月にJaded Heart, Kissin’ Dynamiteなど内外のメロハーバンドを集めた”Melodic Metal Festival”に出演されていましたね(東京には来られてませんでしたが…)

このWork in Progressですが前回関東で行われたのが昨年9月(これがVol.2)だったんですが、その時は都合が悪く行けなかったんです。
後でセットリストを見て激しく後悔したので、今回は万難を排して都合を合わせました(笑)

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この日は休日出勤でしたが、仕事を早めに切り上げて吉祥寺へ。
前回来た時に気に入ったラーメン屋を再訪。
ニンニクたくさん食っちまったので、ニオイ消しを買おうと東急横のセブン-イレブンに入ったら…お！？mashaさんがいた！隣にはたぶんベースの杉森さん。本番に備えてか水買ってました。
で、ちょっと東急に寄ってトイレ行ってからシルバーエレファントに行ったのですが…
あらま、店の外に列が(^_^;)

で、中に入ると…うわーお客さんいっぱい！
この日は着席ライブなため椅子が並べられていましたが、もう空いてる椅子はありませんでした。出遅れたー(>_<)
＃椅子の数はおそらく５０ぐらい…かな？
さっさとドリンク券をビール(キリンラガー、しかも瓶^^;)に換えて、後方中央に立って観ることに。
で、その位置であたりを見回すと…女子率が結構高いのが意外でしたな。

１．Imaginary Friends

注目の１曲目は…
おぉー知ってる曲だー！
Frost*のMilliontownから始まりました。
心地良いシンセの音が特徴的な曲ですね。

セットリストはこんな感じでした。

1. Milliontown / Frost* (Short Ver.)
2. Touch Operation / 松本孝弘
3. The Violin Song / Tony MacAlpine
4. No Gravity / Kiko Loureiro
5. Morphing Into Nothing / Andromeda
6. Dance Of Mr.Gumble～New Age Polka / A.C.T
7. Oneness Cry / Narada Michael Walden
8. In Confusion / Imaginary Friends (オリジナル)
9. Biosfear / Circus Maximus
※ドラムの内田さんのTwitter(@sin_chronicity)から拝借しました。

まぁとにかくバラエティに富んだセットリストです(^^)
４曲目と７曲目はバラード調の曲でしたが、MCでは「休むための曲」とおっしゃってました(笑)
テクニック的には…まぁ全部スゴいんですが(笑)、特に５曲目のAndromedaと８曲目のオリジナルと９曲目のCircus Maximusが鬼畜(^_^;)
そうそう、６曲目のA.C.Tは「演奏側はスゴいことやってるんですが、聴く方にはあまり伝わらないんですよね」とおっしゃってましたが確かにそんな感じでした。
そんな中、Narada Michael Waldenなんていう渋いところもおさえちゃう余裕も見せたりして…。
それにしても「最後はCircus Maximusというバンドの…」とアナウンスされた時はテンション超MAXに上がっちゃいました(笑) このバンドのインストは1stのBiosfearと2ndのSane No Moreの2曲しかないわけですが前者の方で来ましたね。次はぜひSane No Moreをお願いします(^_^;)

以下は各プレイヤーさんの印象。
基本的に皆さん「激ウマ」ですのでそれ以外のことを…(^_^;)

ギターのmashaさんはなんか左手の動きが綺麗というかしなやかというかなんというか…でもってピッキングが丁寧な印象を受けました。当然(?)出てくる音も綺麗。
テクニカルな曲でのプレイも素晴らしかったのですが、バラード調の２曲でのプレイも泣きまくってて良かったです。
Crying Machineの曲はYouTubeでなんとなくしか観たことないんですが、ちゃんと聴いてみたくなりましたね。

ベースの杉森さんは６弦ベー
ス(たぶんMTD？)をピック弾きで操ります。
最近までピック弾きオンリーだった自分としては勝手に親近感を持っちゃったりしたのですが…バンド初のオリジナルという８曲目ではスラップかましてました！
あと、バラード調の曲では指で弾いてましたね。
ピック弾きの時のゴリゴリとした音が心地よかったです。

キーボードの辻さんは鍵盤３段重ね（！）です。
一番下と一番上はKORGのシンセかな？
一番上は”KRONOS”という文字が見えましたが…。
真ん中がHAMONDでした。
あと、iPadを楽譜代わりに使われてました。
弾く時のアクションが結構派手な方で、ある曲ではご本人曰く「スパイダー奏法」というのを披露されてましたが、一番下の鍵盤で弾かれていたので自分の位置からはよく見えなかったのが残念でした。

ドラムの内田さんは、セッティングが最初シングルタムに見えたのでプログレ系のドラマーさんにしては珍しいなぁと意外に思ったのですが…しっかりロートタムが２つ隠されてました(ただ私の所からは見えにくかっただけでした^^;)
手数はもちろんスゴいんですが、それでいて一打一打の音がずしりと響く感じで…いい音出すなぁ～と聴き惚れてました。

参考までに…昨年9月の横浜でのLIVE映像です↓

今回演奏されたオリジナル曲”In Confusion”の動画も是非公開して欲しいです！

…と思ってたらラストに演奏された”Biosfear”が公開されてました♪

２．黒沢ダイスケ Progressive Band

いやはや、Imaginary Friendsで既にお腹一杯、という感じでしたが…
このバンドはさらに凄かった！！

１曲目は…あ、なんか聴いたことある！
でも曲名わかんない。
つーか、もうのっけからスゴいんですけどね(笑) 特にベースソロが。
後のMCでPlanet XのMoonBabiesと判明。
そうそう、シンセの音がデレクっぽかったです(ホンマかいな^^;)

ではセットリスト。

1. MoonBabies / Planet X
2. Pirania Bites / 軌道共鳴
3. Agartha / 上田哲也氏オリジナル
4. The Final Chapter / 藤田良介氏オリジナル
5. Hell’s Kitchen / Dream Theater
6. D.N.A. / 軌道共鳴
7. Spiral Waves / 黒沢ダイスケ氏オリジナル

２、６、７曲目の３曲はMCで黒沢さんが「僕のオリジナル曲です」と紹介していましたが、２＆６曲目は軌道共鳴のアルバムにクレジットされていましたので上のような表記にしています。

しかしまぁ、Dream TheaterのHell’s Kitchenが至って普通な曲に聴こえてしまうセットリストって何なんでしょ(笑)

３曲目に演奏されたAgartha(アガルタ)という曲の動画がYouTubeで公開されてますので貼り付けておきますが…まぁとにかく凄いですから。
※あれ？ライブだとベースソロがあったような気が…。

上の動画ではドラムは金髪の方(渡部正人さん)なのですが、今回は都合により参加できないとのことで、軌道共鳴の大菊勉さんが代役を務められてました。

この大菊さんのドラムというのがImaginary Friendsの内田さんとはちょいと違ったタイプで凄かったですね。
手数が多いのは共通してます(というか曲的にそういうのしかやってないんですがね^^;)が、大菊さんはなんか叩き方がかなりダイナミックというかはっちゃけた感じというか…。
それでいて、目まぐるしく展開する曲をなんなく叩きこなすという (@o@)

そして、ベースの上田さん。
５弦フレットレスベースを縦横無尽に弾き倒しておられました。
ただ、フレットレスベースというとミック・カーンとかトニー・フランクリンとかピノ・パラディーノとかのスライドを使った奏法(「ぷわーー」という感じの音が出るやつですね)が特徴的ですが、上田さんはあまりぷわぷわ言わすタイプではなかったですね。
なのでたまに「あれ？これフレットレスだよね？」と我に返る時がありました(笑)
Dream Theaterのカバー動画でしかプレイを拝見していなかったので静寂なタイプのベーシストという印象だったのですが…弾き方はクールなんですがプレイの中身は激熱でした。

ギターの黒沢さんも先ほどのImaginary Friendsのmashaさんとは違ったタイプかな、と。
こちらは左手の動きとかフレージングがとにかくダイナミック！という印象を受けました。なんであの動かし方であんな速く指が動くのよ！という感じ。
奇しくも2バンドともギターがTony MacAlpineの曲を演奏していましたが、全然印象が違いました。

キーボードの藤田さんは鍵盤２段積み。
最近はあまり見ない(?)YAMAHAのシンセを使われてました。
Imaginary Friendsの辻さんが激しいアクションで弾かれていたのに対して、涼しい顔して淡々と難解な曲を弾きこなしていたのが印象的でした。

しかし先に演奏したImaginary Friendsも凄かったんですが…
こちらの方がバンドとしてのキャリアも長いせいか、バンドとしてのダイナミズムは一枚上手だったかも…。
いや、どちらもレベル的にはもう全然上の方行っちゃってるんですけどね。あえて２つのバンドを比較すると、という話ですので…。

３．混成バンド

黒沢さんのバンドの演奏が終わるとアンコールの拍手が…
と思ったらそれを制止するかのように
「もうそういうのはいいですから。アンコール、やります！」
と黒沢さん。
時間押してたんですかね(笑)

昨年秋の横浜でも混成バンドでアンコールやってて、その時はDream TheaterのDance of Eternityを演奏したらしいので「今日は何をやるのかな？」とワクワク。

メンバーは

ギター：黒沢さん
ベース：杉森さん(Imaginary Frie
nds)
ドラム：内田さん(Imaginary Friends)
キーボード：藤田さん

という構成。

でもってさらに…

ヴォーカル＆キーボード(!)：辻さん(Imaginary Friends)

なんとショルキーかついでの再登場です！
しかもそのショルキー、鍵盤ちっちゃい…(^_^;)
なんかあのショルキー懐かしいなぁ、と思ってこれ書くにあたって検索したら…
既に生産終了しているYAMAHAのSHS-200というショルダーキーボードと思われます。
※ちなみに「ショルキー」というのはYAMAHAの登録商標で、このSHSシリースの商品名が「ショルキー」だったみたいです。

でもってマイクテストの時にエフェクターかけて歪ませたりしてたんですが…

「はい、ヴォーカルを歪ませた、ということはー」

ということでKing Crimsonの21st Century Schizoid Manが始まりました！

サックスパートはキーボードの藤田さんがシンセ＋ブレス・コントローラを使って再現！サックスの雰囲気出まくってました。
※ただ、この曲のセッティング中に「ブレス・コントローラがディスコン(製造終了)になってしまったんです…」と愚痴っておられましたね。

さらに辻さんはさっきやったスパイダー奏法が客席からはよく見えなかったのを知ったらしく、ショルキーを使って再トライ！
ただ、このショルキーは鍵盤小さかったので「スパイダー奏法ならぬ『ハエとりグモ奏法』です」とか言ってましたが(笑)
ちなみにどんな奏法かと言うと、右手と左手の交差を素早く繰り返す…感じ？
だってねぇ、「ここからその奏法やります！」とは言ってくれないので、想像するしかないわけで(笑)

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そんなこんなで、この日唯一の歌モノは超盛り上がって終了♪
終始和やかな雰囲気でとても楽しゅうございました。
それにしてもあれだけ難しい曲を皆さんニコニコと弾いておられて…
ホントにド変態です(笑)

ド変態のド変態によるド変態のための”Work in Progress”(笑)
次回も楽しみにしてます！！