追悼 ファーギー・フレデリクセン

えーと…
LIVEレポがいくつか溜まっておりますが、ちょっとだけこの人のことについて書かせてください。

アメリカのロックバンド TOTO のメンバーでもあったヴォーカリスト、ファーギー・フレデリクセン(Fergie Frederiksen) が2014年1月18日に癌のため亡くなったそうです。
享年62歳。

公式サイトでのアナウンス

↑はおそらくTOTO在籍時のお姿。

嗚呼、この人は名実ともに私にとって「幻のヴォーカリスト」になってしまいました…(涙)

この人の詳細についてはWikipediaを見ていただくのが早いと思いますが、ざっくりと紹介しておきましょうか。

1983年、TOTOは前年に発表したアルバム「IV」でグラミー賞6部門受賞という大仕事を成し遂げます。
そしてこの年に次のアルバムの制作に入りますが、ここでヴォーカリストのボビー・キンボールが脱退してしまいます。
そこで、オーディションにより次のヴォーカリストとして迎え入れられたのが、このファーギー・フレデリクセンという人でした。
なんでも、オーディションでは後にMr.Bigのヴォーカリストとなるエリック・マーティンを退けたとか…。

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1984年10月18日。
TOTOの5thアルバム、Isolationが日本で発売されました。
この頃はCDなんてありませんでしたから、LPレコードです。
当時高校3年生でしたね、私。
確か土浦のレコード店で予約して、学校終わったらダッシュでレコード店に駆け込んだ記憶があります。
ちなみに、当時の私の1ヶ月の小遣いではLPレコードを買えなかったので、前月の小遣いを出来る限り使わないようにするのに苦労しましたよ…。

ダッシュで家に帰り（と言っても途中常磐線に乗ってますが^^;)、緊張しつつレコードに針を落とします。

おおおおおぉぉぉお！カッコエエ！！！

もう大興奮ですわ。

翌日、一緒に同じアルバムを買った友人に「TOTOの新作、すっげーカッコイイよね！」と問いかけますが、友人はあまり気に入ってない様子…。
友人の方は前作の「IV」の路線を期待してたらしいですな。

まぁ、確かに先行シングルStranger in Townはややダークな感じでしかもメインヴォーカリスト放ったらかしだわで売れ行きもイマイチでしたからね。私もこの曲はあまり好きではありません。
ただ、ファーギーがメイン・ヴォーカルを取っている曲はどれも私に取っては珠玉の出来でしたねぇ。

となると期待されるのは来日公演！
ですが、発表された日程は…武道館公演が1985年2月下旬。
当時受験生ではありましたが、2月下旬なら受験は終わっているはず。
ただ、あの頃は田舎者でしたし、チケットの買い方とかさっぱりわかりませんでしたからねぇ。

もしタイムマシンがあったら…
あの時の自分に「Isolationツアーの武道館公演は絶対に観とけ！」と言いたい！(>_<)
※余談ですが…さらに一年前(高校2年生)の自分に「RUSHはこの後日本に来ないから絶対に観とけ！」とも言っておきたい（笑）

というわけで、ファーギーはIsolationツアーの後、TOTOを脱退してしまいます（涙）

無事に大学生になり、茨城から横浜に出てきた私は、それまでの鬱憤を晴らすかのようにLIVEに行きまくります（笑）
1986年には念願のTOTOのコンサートに初参戦しました…が、当然ヴォーカリストはもうファーギーではありませんでした。

大学を卒業する直前に、バンドサークルの「追いコン」(追い出しコンサート）があったんですが、その時にサークル内で臨時のバンドを組んで、追い出される人のリクエストをメインに演奏したんですが、私のリクエストはファーギー在籍時のTOTOの曲 Angel Don’t Cry (↓)でした。

なぜこの曲にしたか、という理由は…全く覚えてません（笑）
ただ、この曲を演奏した時に妙に感慨深かったのはなぜかよく覚えてます。

さらに時は流れて2006年。
TOTOには初代ヴォーカリストがいつの間にか復帰していて、セットリストには珍しく Isolation の曲が入っているということで来日公演を観に行きました(ライヴレポ)。
2曲(Endless/Isolation)、しかもメドレー形式、しかもキンボール氏にはキツそうということで「あーあ、ファーギー戻ってきたりしないかなー」なんて思ったものでした。

その後、ファーギーはソロ活動などをしていたようですが…恥ずかしながらTOTO以降のファーギーの活動はほとんど知りません。
※「好き！」とか言っておきながら…薄情なヤツですなｗ
今更ながら、ソロ活動の曲を聴いてみたのですが…え？ホントにこれ最近録音した曲？ってぐらい高い声が出ていてもうビック
リですわ。
特に、Angele Don’t Cry のセルフカヴァーがスゴい！

さすがに全盛期に比べたら声のツヤとかは劣りますが、還暦過ぎてて、しかも身体を癌に侵されているというのにハイトーンが出るわ出るわｗ

2012年には Voice of AOR という企画で、キンボールやらオージェリーやらと東名阪回ったらしいですが…全然知りませんでした。
これは今思い出しても痛恨の一撃でしたね…。

TOTOが「これで最後！→やっぱりまたやるわ！」とかやる度に、実はファーギーの復活を期待してたりしてましたが、そんな願いも叶わず…。

TOTOの絶頂期に加入した彼はまさにシンデレラ・ボーイだったのかもしれませんが、逆に結果的にピークの後に加入したことになっちゃったので、バンド内の雰囲気もまぁいろいろあったでしょうから不運と言えば不運だったのかなぁ、とも思ったりもします。

いろいろと苦労も多かったとは思いますが…今は安らかに眠ってください。

最後に…これまた昨年発表されたソロアルバムから。

本当に”Last Battle”になってしまったのか…無念。
あぁ、マジで一度でいいから生で観たかったよ聴きたかったよ（号泣）

Fergie Frederiksen, R.I.P.