※この記事は初代有線ピヤホンのレビュー記事です。
※2代目有線ピヤホン(HSE-A2000PN)のレビューはこちら
巷で話題(?)の有線ピヤホン、発売後しばらく品薄状態でしたがようやく手元に届きましたのでレビューしてみたいと思います!
有線ピヤホンとは
ロックバンド 凛として時雨 のドラマーである ピエール中野 氏が監修した有線イヤホンです。
ピエールさんが監修したイヤホンなので「ピヤホン」という訳ですね。
Hi-Unit というブランドから発売されていますが、このブランドは大阪のオーディオメーカーのALPEXとイヤフォン/ヘッドフォン専門店e☆イヤホン、TMネットワークの共同開発によるブランドです。
渋谷のTSUTAYAに行ったことがある方はe☆イヤホンの店舗があるのをご存知かもしれませんが、このコロナ禍の影響のためか5/15に閉店してしまったようです。自分は今メインに使っているイヤホンをここで買ったので残念な限りです…。
ちなみに「有線」と敢えて付けられているのは「無線」があるからでして…。
そのあたりの経緯も説明すると長くなりますのでこちら↓でどうぞ
あの話題のピヤホンに続き”有線ピヤホン”が登場!
さて、この有線ピヤホン。
Hi-Unitから税込1,089円という超お手頃価格で販売されている HSE-A1000 というモデルをベースにピエール中野氏が音質をチューニングしたため HSE-A1000PN という型番になっているようです。
価格は税込で1,700円とベースモデルより少しお高めですが、なんとオリジナルデザインのキャリングケースが付いていたり、イヤーピースも4サイズ分付属しているとのことですので割高感は無いですね。
そして、3月初旬に予約開始したらしいのですが、なんと!わずか1分で初回入荷分が完売したそうで…。
自分は無線の方は価格的に手を出せず、「この価格なら!」と思ったのですが「まぁ今使えてるのもあるし焦って予約しなくても…」とまずは静観しておりました。
4月下旬ぐらいにふとe☆イヤホンのサイトを覗いたところ「5月末入荷予定」とのことだったので「ま、1ヶ月ぐらいなら注文してみるか」と注文したところ、意外にも早く5月半ばに届きました。
パッケージはこんな感じ(↓)。
箱から出すとキャリングケースが現れます(↓)。
キャリングケースを開くとこんな感じ(↓)。
ネット部には取説兼保証書とイヤーピースが入っています。イヤーピースをここに入れられるのは良いですね。
本体です(↓)
カラーは「ガンメタリック」。価格以上の質感はあるかと。
写真だとわかりにくい(と言うか全くわからないw)ですが、左側ユニットの根元には突起があるため左右の判別ができます。
※今メインで使っている機種は左右の判別ができなくて困っていたのでこれは良いです
プラグはストレートです(↓)。
これはできればL字型が良かったなぁ…。
スペックは以下の通りです。
- ドライバー構成:φ10mmダイナミック型×1
- インピーダンス:16Ω
- 音圧感度:96dB
- 再生周波数帯域:50~20,000Hz
- 最大入力:5mW
- 接続端子:Φ3.5mmステレオミニ(ストレート型)
- コード長:1.2m
- 質量:約14.5g(コード含む)
自分が普段使っているイヤフォン
有線ピヤホンの使用感について述べる前に、自分が普段使っているイヤフォンについて説明しておきましょう。
メイン:PHILIPS SHE3900 (生産終了品)
購入価格は確か2000円台前半程度だったかと思います。
※もうディスコンされているようなので現在の価格不明…
スペックはこんな感じ。
- 再生周波数帯域:10~22,000Hz
- 接続端子:3.5mmステレオ(L型)
- スピーカー径:8.6mm
- インピーダンス:16Ω
- 最大入力:20mW
- 付属品:イヤーキャップ゜3種(S,M,L)
サブ:radius HP-NEF11
こちらはまだ販売中。価格は税込みで2000円弱。
スペックは以下の通り。
- 形式:ダイナミック型
- ドライバー:φ8.8mm
- 出力音圧レベル:98dB/1mW
- 再生周波数帯域:10Hz~22000Hz
- 最大入力:100mW
- インピーダンス:18Ω
- プラグ:φ3.5mm金メッキステレオミニプラグ
- ケーブル長:約120cm(Y型)
- 質量:約11g(ケーブル含む)
ちなみに
なぜメインとサブを使い分けているかと言うと…
通勤用のリュックと楽器持って出かける用のショルダーバッグにそれぞれ入れているためです。1つを使いまわしていると、リハの翌日の通勤時に「あ、イヤフォンない!」ってことが多々あるのでねw
で、ホントはサブもメインと同じにしたかったんですが先述の通り生産終了になっちゃったという次第。
試聴音源
当ブログはタイトルに「鋼鉄」というワードが含まれていることでわかるように、メタリックな音源を聴くことが多いのですが、だいぶ前から以下の3曲を試聴用音源としています。
6:00 (DREAM THEATER)
ポイントはイントロにほとんど詰まってますね。
タム回し、Keyのリード音、ベース単独のリフなど。
あとはサビでのヴォーカルと各楽器のバランス。
The Course of Nature (ANGRA)
この曲は冒頭のSE的パート(ストリングス+パーカッション)のサウンドが非常に美しいので大好きなのです(PVではばっさりカットされてますがw)。
あとはやっぱりヴォーカルと各楽器のバランスですね。パーカッションは冒頭だけでなくずっと鳴っていますし。
The Count of Tuscany (DREAM THEATER)
これもイントロにほとんどの要素が詰まっています(長いので)。
でもヴォーカルとのバランスも大事ですので1コーラス終わるまでは聴きます(約6分半w)
結局のところ、3曲ともポイントは「イントロから1コーラス目のサビまで」なのです。
しかもこれまたブログのタイトルに「低音」と付いているところからベースやドラムを重視する傾向にあります(でもイコライザーでブーストとかまではしないですが)。
ということでGtソロやKeyソロは比較にはほとんど使いません…。
試聴条件
そして上記3曲はいずれも MP3(ビットレート256kbps) のフォーマットで試聴しました。
以前はiPod ClassicにMP3ファイルを入れたのを試聴していたのですが、今回はPC上でiTunesで試聴しています。
改めてスペック比較
試聴結果の比較を述べる前に改めてスペックを比較しておきましょう
有線ピヤホン | PHILIPS SHE3900 | radius HP-NEF11 | |
形式 | ダイナミック型 | 不明 | ダイナミック型 |
ドライバー | φ10mm | φ8.6mm | φ8.8mm |
音圧感度 | 96dB | 107db | 98dB |
再生周波数帯域 | 50~20,000Hz | 10~22,000Hz | 10Hz~22,000Hz |
最大入力 | 5mW | 20mW | 100mW |
接続端子 | ストレート | L字 | L字 |
コード長 | 1.2m | 1.2m | 1.2m |
価格(税込) | 1,700円 | 2,000円程度 | 1,690円 |
試聴結果比較
さて、いよいよ比較結果に入りたいと思います。
いちおう自分が現在メインで使っているPHILIPS SHE3900をリファレンスとしたいと思います。
PHILIPS SHE3900とradius HP-NEF11を比較
まずは一応参考までに自分の現在の手持ち2つを比較しておきます。
低音・高音の鳴りは似ている印象ですが、radiusの方が中音域に膜が張られたように若干モコモコして聴こえます。特にヴォーカルパートはそのせいでギターとベースがモコモコしてほんの少しだけヴォーカルが聞こえにくくなる時があります。
なのでPHILIPS SHE3900の方が分離が良くてクリアに聴こえます。
まぁそれが理由で買ったんですけどねw
ただ、radius HP-NEF11ってこんなモコモコしてたっけ?というのも正直な印象。SHE3900に慣れちゃったからかなぁ…
有線ピヤホンをエージングなしで聴いた印象
まずは「取って出し」で先述の3曲を試聴。
おぉ、バスドラ、スネア、ベースがかなりクリアに聴こえますね。
しかしシンバル類はちょっと…いやかなり耳障りかも。めっちゃシャカシャカする!
やっぱりエージングしてみます。
エージング条件
エージングには以下の音源を使わせてもらいました。
エージング後の比較結果
上に書いた「バスドラ、スネア、ベースがかなりクリア」という印象は同じです。
特に「6:00」の冒頭のタム回しの音が3機種の中では一番綺羅びやかに聴こえますし、バスドラの音もPHILIPS SHE3900より迫力が倍増した感があってグッと来ますね。
そして、歌パートに入る前のベースのリフがグイグイと伸びやかに聴こえてくるのがかなり良い!
リズム隊だけでなくギターの音も良いですね。
「The Count of Tuscany」のイントロのアルペジオの音が特に心地よく響きます。
しかし、エージング前に書いた「シンバル類が耳障り」というのは、エージングにより若干和らいだもののちょっとキツいですね。あとスネアの共鳴も少し強調されて聴こえるかも。
全体的にエフェクターで言うとエンハンサーとかマキシマイザーの類を掛けて、なおかつ高音域がさらに強調されているようなイメージです。
ただ、高音域の強調具合も曲によって若干違いがあるようで、今回の3曲で言うと「6:00」と「The Course of Nature」の2曲はかなりシャリシャリ聴こえたんですが「The Count of Tuscany」はそうでもなかったです。むしろTuscanyは今までイヤフォンで聴いてきた中で一番カッコよく感じました。
まとめ:今後メインとして使います
実はこの有線ピヤホンについては良い感想しか見かけないので「なんとか欠点を」とか良からぬことを考えながら試聴しておりました。
しかしながら、「ちょっと高音域がキツいかな」というところはあったものの、結局は曲によるところも多いですし、それを差し引いてもベースとバスドラのクリアかつ迫力ある鳴りは大きなプラスポイントかと思います。
そしてベースがよく聴こえてもヴォーカルを邪魔することにはなっていないのも良いですね。
巷の感想で「今まで聴こえない音が聴こえるようになった」という声をいくつか見かけたのですが、実際聴いてみるとなるほど解るような気がします。
ただ、あくまでも先に書いたようにこの有線ピヤホンと同価格帯のものを普段から使っている私の感想ですのでそこはご承知おきください。
普段からハイエンドのもので聴いている方がこのイヤフォン使ったらまた感想は違ってくると思いますので。
ということでこれからは有線ピヤホンをメインで使っていこうと思います。高音域の聴こえ方も使い込んだらまた変わるかもしれないし。
ただ、今ほとんど在宅勤務なので使う機会が無かったりするんですけどね(笑)
あとはこの有線ピヤホンのベースである HSE-A1000 (こちらはなんと税込1,089円!) がどんなものかも気になってきたのでちょっと買ってみようかとも思っています。
※もし買ったらブログで紹介します。
コメント