東京オリンピック雑感

ひとりごと

2021年8月8日 日曜日、東京オリンピックが閉幕しました。
個人的に、というよりは我が家的に結構いろいろあったので記録しておこうと思います。

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自国開催オリンピックの思い出

とか言いつつ、いきなりですが23年前に時を戻します。
1998年2月のとある日。私と妻は長野にいました。

長野で開催された冬季オリンピック。
女子アイスホッケーの日本vsカナダ戦のチケットが取れたのです。
ただ、できたばかりの長野新幹線を使って日帰りでしたけどね。
観戦した試合は日本チームボロ負けだったのですが、そんなことはどうでもよく。
昼から夜まで長野市内にいましたが、初めて味わうワールドワイドな雰囲気がとても楽しく、かつ冬なのになんだか市内のそこらじゅうが暖かいのです。
夜は市内での表彰式もちょっとだけ見ることができました。
長野オリンピックでは山の方で開催された競技でも、表彰式は長野市内、しかも屋外でやるシステムだったのです。
そのため、TVクルーもウロウロしてて当時フジテレビの笠井アナとすれ違ったりもしました。

とにかく、この日は私と妻にとって特別な日になりました。

妻のボランティア参加

おそらく妻はその時から「もし次に日本でオリンピックが開催されたらボランティアとして関わりたい」と思っていたのではないかと。
ただ、翌年には息子の妊娠が判明し、そこからはもう子育て一筋だった訳ですが。

長野から15年後の2013年。 2020年に東京でオリンピックが開催されることが決定。
この時既に2019年にラグビーワールドカップが日本で開催されることも決定していました。
息子は中学生になってまあまあ手も離れつつあったので、妻は日産スタジアムでボランティア活動を始め、ラグビーW杯、さらにはその後の東京オリンピックに向けての実績を積み重ね始めました。

2019年、ラグビーW杯が日本で開催され、妻は日産スタジアム(W杯では”横浜国際総合競技場”になりますが)でボランティアスタッフとして活動。
英語はからっきしダメな癖に、外国人を相手にカタコト英会話とジェスチャーで修羅場をくぐり抜けていたようで…。
日本チームの活躍も相まって、試合から帰ってくると本当に楽しそうにその日のことを話してくれるのを今でもよく覚えています。
この時は「翌年のオリンピックも妻にとってきっと充実した日々になるんだろうなぁ」と信じて疑っていませんでした。

ちなみに、東京オリンピックのボランティアは大きく2種類あるそうで。
1つ目が大会ボランティア=フィールドキャスト。「競技が行われる会場や選手の生活ベースとなる選手村、その他大会関連施設等で、観客サー ビスや競技運営のサポート、メディアのサポートなど、大会運営に直接携わる活動を行う。」とのこと。
2つ目が都市ボランティア=シティキャスト。こちらは「空港、都内主要駅、観光地、競技会場の最寄駅周辺及びライブサイトにおける観光・交通案内など」とのこと。
妻は後者のシティキャストにエントリーしていました。

しかし、蓋を開けてみれば、コロナ禍で1年延期。
1年延期しても当初の予定どおりにはならず、まず2021年3月に「海外観客受入れ断念」が決定。
この時点で長野で味わった国際色豊かな雰囲気は味わえないことが決定し、妻もかなり落胆していました。
そして、開会日の2週間前の2021年7月10日。一部の地域を除いて「無観客開催」が決定されました。
これにより、妻の失業が決定。この時はもう落胆というよりは、荒れてましたね(笑)
ちょうどその直前にROCKIN JAPAN FESTIVALが急遽中止になったりして自分としてはオリンピックも「無観客で仕方ない」と思ってたので口論になりそうになったこともありました。

ただ、お情け(?)で開会式リハーサルに急遽参加できることになったらしく。
リハーサルは3回あったのですが妻は3回とも参加してました。
選手の代わりに入場行進したそうです。何回かは旗手を務めたので場内のビジョンに大写しになったとか。

開会式の日以降は全く仕事が無かったのですが、これまたお情けで閉会式の前日に国立競技場で仕事をさせてもらえていました。
選手の待機場所から競技場に向かう道の途中に立っているだけの仕事だったそうですが、なんか選手や他のスタッフさん達と交流はできたそうで(ピンバッジもいくつかもらってきていた)満足だったようです。

とは言え、本来は(ずっとではないにしても)17日間シティキャストとして仕事をして観客の方々と交流していたはずなので、それに比べるとちょっと可哀相でしたね。
オリンピックに参加されたアスリートの皆さんには次(パリ)がある人もいますが、ボランティアスタッフには基本的に次はないので…。
ただ、少しだけでも仕事を回してくれて運営サイドの皆様には感謝申し上げます。オリンピックの雰囲気を少しだけでも味わえて最悪の事態は免れたと思います。
でも、開会式・閉会式で旗手の代役してるスタッフさんや、女子バスケの決勝戦で座って観戦していたスタッフさんを見るとうらやましそうでしたけどね。

ブルーインパルス

開会日の展示飛行、せっかくなので都内に観に行ってきました。
妻と息子も観に行ったのですが三者三様の場所で観てました。
私は宮下公園で。
輪を描くシーンは角度的にイマイチだったので、その前の直線飛行シーンしか撮れなかった…
しかもスマホは温度上昇によりカメラ使えなくなりTHETAしか使えず。
THETAは魚眼≒広角なので飛行機は小さくしか写せないんですよね…。なのでめっちゃ拡大&補正したのが下の動画です。5体がカラースモークを出した瞬間に歓声が上がります。

ブルーインパルスは一度帰省ついでに百里基地に行ったことがあるのですが悪天候のため展示飛行は見れず行き帰りの渋滞だけが思い出になっていたのですが、ようやく飛んでいるところ観れたのでまぁヨシとしましょう。

開会式

先述の通り、妻は開会式リハーサルにボランティアとして参加した訳ですが、そのおかげで私は盛大なネタバレを喰らいます。

まず、鼻歌でドラクエのテーマを歌う(笑)。
まぁ、これはTwitter上でもネタバレしており、私の目にも入っていたのでヨシとしましょう。
しかし上原ひろみさんが登場することもネタバレされたのは正直ヤラれました…。
2日目リハの後に「なんか女の人がピアノ弾いてたけど誰だかわからなかった」と言われたのですが、その時に「ふーん」と流しておけばよかったのに「え?だとしたらひろみちゃんじゃないか?」と食いついてしまったのがいけなかった…。というかもうこの時点で半分ネタバレされたようなもんですが(笑)。
そしたら3日目リハから帰ってきたら「たぶん…いやあれは絶対上原さんだよ」ととどめを刺されました。
ちなみに、ネタバレ喰らわなかった息子はひろみちゃん出てきたら「え!マジか!!」とかなり驚いてました。
あー、自分も驚きたかった…(Twitter上では驚いたフリしました)

開会式全体の感想としては、正直退屈でしたね。
ドローンとピクトグラムとQUEENの「Te o toriatte」のところぐらいかな。
ひろみちゃんの使い方は正直謎だったのでもったいないなーという印象。

観客として参加できていたら…

私はサッカーの予選リーグのカシマサッカースタジアムでの試合が当選していました。
実家(茨城)の両親にオリンピックの雰囲気を味わってもらいたい、と思ったのですが…。
おそらく韓国vsニュージーランドあたりの試合だったのかなぁと思います。

妻はフェンシング 男子エペ団体の決勝戦のチケットに当選しており、私と息子も一緒に観戦予定でした。
そう、ご存知の通り日本チームが金メダル獲っちゃった日です。
「なんでこれ申し込めたの?」と聞いたのですが、いちおうリサーチして「メダルの可能性あるけどあまり人気はなさそう」な種目を申し込んだらしいです。確かに今回決勝ではリザーブだった見延選手は2018-19シーズンで世界ランキング1位だったそうで。
とは言え、通常の予選では敗退して開催国枠で救済されての出場だったそうなので番狂わせであることは間違いない訳で。ホントこれ現場で観たかったなぁ。

そもそも「オリンピック」とは?

オリンピックの一番古い記憶は、1984年のロサンゼルスかな。
1976年(バンクーバー)はあまり記憶がない(小学生なので夜更しできなかった頃)し、1980年(モスクワ)は日本ボイコットだし。
ということで、ちょうど商業五輪に衣替えした頃からの記憶しかないので、今までも当たり前のように観てきました。

しかし、今回のコロナ禍でいろいろと腑に落ちないことも見えてきました。

持ち回りでの開催、
それによる会場の建設、
競技の新設・廃止。

なんかもう利権の塊、ですよね。

東京オリンピック用に新設された会場だけでなく、再整備された会場も多いのですが、結局それらにはお客さんが入ることはなく終わってしまいました。
そもそも新国立競技場も突貫工事で2020年に間に合わせたのに延期になっちゃったところからケチが付いてるんですが(笑)
これらの会場はもちろんオリンピック後も維持されるのだと思いますが、当然収支なんて赤字なんでしょうから維持のためにも税金が投入され続ける訳で。
まぁ、近年首都圏の大規模コンサート会場が不足していますのでそういう方面に活用してくれるならいいのですけどね。

今回、ギリギリまで「開催か中止か?」で揉めたものの「アスリートのために」ということで開催に踏み切ったのだと推測していましたが、よく考えると「TV放映権」の問題なのかな…と思ったりもします。
その「TV放映ファースト」もアメリカに合わせて決勝の時間が早いか遅いかの両極端にしたのに視聴率ガタ落ちだったそうで。

もうだったらいっそのこと持ち回り開催もやめてずっと同じ国で開催すりゃいいじゃん。
4年に一度優勝者を決めるのならそれでいいはず。会場はいちいち新しく作らなくていいし。
開催地ももうアメリカでいいよ(笑)
決勝の時間も必然的にアメリカのゴールデンタイムになるのでアスリートにも無理ない時間になるし。
ただ、逆にホームアドバンテージ的な話は出てきてしまうのかもしれませんが。

でもこれを言っちゃうとワールドカップもずっと同じ国でいいよ、ということになってしまうのでそれはそれで寂しいですな。

最後に

ということで問題提起とかしそうになりつつ結局結論出せずじまいでした。
妻のボランティアとしての仕事はまだパラリンピックがあるのでどうなるかわかりませんが、まぁあまり期待はできない(有観客にはなりそうもない)かな、と。

それにしても、2016年のリオデジャネイロオリンピック閉会式でのパフォーマンスが良すぎたので4年後がめっちゃ楽しみだったのですが、まさか5年後にこういう形で終わるとは…
Twitter上で「貧乏クジ引いてしまった」という表現を見かけたのですが、まさにそれ。
閉会式で映ったパリの「密」な光景を見てさらにその思いが強くなりました。

2013年の招致の時に(最終決戦の相手だった)イスタンブールに決まっていたら…とか考えてしまいます。始まった時からエンブレム盗作とか国立競技場やり直しとかいろいろあったので。ぺこぱに時を戻してもらいたい…。
(でも、その後再立候補したとしてもパリやロサンゼルスを相手にすることになるので厳しかったかもですね)

さて、そんな「たられば」は今更考えても仕方ないので、とにかくこの東京オリンピックに参加したアスリートの皆様に敬意を表してこの記事を終わりたいと思います。

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